ATATAの配信ライブを観た #WAFA

f:id:deathtofalse:20200324130823p:plain

 

思えば、色んな事をパンクから(勝手に)学んできたな、と思う。

暴力のことも、あらゆる差別のことも、政治のことだってそう。

 

パンクのアティチュードって、つまりは"keep on thinking, keep on acting"だと思っていて、要は「自分の頭で考えて、行動に移し、そしてそれを続けていく」ということで、結局自分自身は何もやれてないかもしれないけど、思考して行動する人たちに憧れて、尊敬して生きてきたと思う。

 

3/22、ATATAの配信ライブを観た。

ATATAの本拠地たる新代田FEVERからの配信ライブだ。

 

 

新代田FEVER。

08年に就職して東京に出てきた自分にとっては、東京での暮らしを共にしているようなライブハウスだ。レモンサワーが旨くて、300円なのが最高の呑み屋ハコだ。

その日は、Comeback My Daughters のライヴを観るためにそこにいるはずだった。前日にプレイガイドから「チケット早く発券してね」というメールが来ていた。何もかも混沌としているんだろう。もはやそんなことでイラついている場合じゃない。

 

Youtubeでのライブ配信は自分の部屋で観た。

普段は家じゃ絶対呑まないお酒を胃袋に流し込みながら、そしてちょっと泣いていたかもしれない。

 

ATATAは新代田FEVERのフロアで、円になって演奏していた。

それはきっと、スタジオで練習しているときのように、ATATAがATATAのために演奏する形だったんじゃないだろうか。

 

個人的には、投げ銭という言葉はあまり好きじゃない。

昨年の渋谷での全感覚祭にて、ライブハウスの入り口で寄付を募るボランティアスタッフを見て、「投げ銭だから、ライブを観る前にお金を払うのは違うんだよな」と言っていた知人がいた。

 

そうじゃない、そうじゃないんだよ。

あれは、マヒト君が書いたステートメントに共感した人がサポートするという形だったはず。音楽を聴いて、それに対して値段をつけるような話じゃなかったはず。

  

サポートする。

 

これがちょうどいいサイズの言葉なんじゃないだろうか。

もちろん物乞いなんかじゃないし、新代田FEVERの努力やATATAの演奏に値段をつけているつもりなんて一切ない。

自分たちが守りたいコミュニティをサポートしてるだけ。

 

結果的には、実際にライブが開催されたくらいの金額が支払われたようで、それはとても良いことだ。

まぁ、そのお金が新代田FEVERに入ろうが、ATATAに入ろうが、Googleピンハネしようが、もはや僕には関係ない。賽銭箱にお金を入れたみたいな気持ちなのだから、あとは神様が好きにしてくれても構わない。

 

ただ、サポートしているだけ。サポートしてあげてる、なんて思ったりしない。

助けてくれと言ったから助けるわけじゃない。サポートしたいと思ったから、勝手にサポートするだけ。

 

ATATAというバンドが好きだと思う。

でもそれも、ただATATAが好きなだけ。変な話だけど、別に友達になりたい訳じゃないし、特別に扱われたいなんて思うこともない。

 

自分がサポートしたいコミュニティをサポートをして、自分の食い扶持くらいは自分で稼いで、自分の欲しいレコードくらいはお小遣いで買って、時には我慢して、自分の呑む酒だってお小遣いで買うけど、たまには奢ったり奢られたりしていきたい。

 

世界一のライブハウスを目指す新代田FEVERと、如何わしき我等が同志ATATA。

11月7日に、また一番旨い酒を呑ませてください。