ATATAの配信ライブを観た #WAFA
思えば、色んな事をパンクから(勝手に)学んできたな、と思う。
暴力のことも、あらゆる差別のことも、政治のことだってそう。
パンクのアティチュードって、つまりは"keep on thinking, keep on acting"だと思っていて、要は「自分の頭で考えて、行動に移し、そしてそれを続けていく」ということで、結局自分自身は何もやれてないかもしれないけど、思考して行動する人たちに憧れて、尊敬して生きてきたと思う。
3/22、ATATAの配信ライブを観た。
ATATAの本拠地たる新代田FEVERからの配信ライブだ。
新代田FEVER。
08年に就職して東京に出てきた自分にとっては、東京での暮らしを共にしているようなライブハウスだ。レモンサワーが旨くて、300円なのが最高の呑み屋ハコだ。
その日は、Comeback My Daughters のライヴを観るためにそこにいるはずだった。前日にプレイガイドから「チケット早く発券してね」というメールが来ていた。何もかも混沌としているんだろう。もはやそんなことでイラついている場合じゃない。
普段は家じゃ絶対呑まないお酒を胃袋に流し込みながら、そしてちょっと泣いていたかもしれない。
ATATAは新代田FEVERのフロアで、円になって演奏していた。
それはきっと、スタジオで練習しているときのように、ATATAがATATAのために演奏する形だったんじゃないだろうか。
個人的には、投げ銭という言葉はあまり好きじゃない。
昨年の渋谷での全感覚祭にて、ライブハウスの入り口で寄付を募るボランティアスタッフを見て、「投げ銭だから、ライブを観る前にお金を払うのは違うんだよな」と言っていた知人がいた。
そうじゃない、そうじゃないんだよ。
あれは、マヒト君が書いたステートメントに共感した人がサポートするという形だったはず。音楽を聴いて、それに対して値段をつけるような話じゃなかったはず。
サポートする。
これがちょうどいいサイズの言葉なんじゃないだろうか。
もちろん物乞いなんかじゃないし、新代田FEVERの努力やATATAの演奏に値段をつけているつもりなんて一切ない。
自分たちが守りたいコミュニティをサポートしてるだけ。
結果的には、実際にライブが開催されたくらいの金額が支払われたようで、それはとても良いことだ。
まぁ、そのお金が新代田FEVERに入ろうが、ATATAに入ろうが、Googleがピンハネしようが、もはや僕には関係ない。賽銭箱にお金を入れたみたいな気持ちなのだから、あとは神様が好きにしてくれても構わない。
ただ、サポートしているだけ。サポートしてあげてる、なんて思ったりしない。
助けてくれと言ったから助けるわけじゃない。サポートしたいと思ったから、勝手にサポートするだけ。
ATATAというバンドが好きだと思う。
でもそれも、ただATATAが好きなだけ。変な話だけど、別に友達になりたい訳じゃないし、特別に扱われたいなんて思うこともない。
自分がサポートしたいコミュニティをサポートをして、自分の食い扶持くらいは自分で稼いで、自分の欲しいレコードくらいはお小遣いで買って、時には我慢して、自分の呑む酒だってお小遣いで買うけど、たまには奢ったり奢られたりしていきたい。
世界一のライブハウスを目指す新代田FEVERと、如何わしき我等が同志ATATA。
11月7日に、また一番旨い酒を呑ませてください。