Disturbed『Immortalized』

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2011年の『Asylum』リリースとそれに伴うUSツアー終了後に活動休止したDisturbed。華麗に活動再開を告げるこのニューアルバムはバンドのアイデンティティを詰め込んだ会心のメタルアルバムではないかと。

前作同様に、冒頭に泣きのインスト曲を入れてくるパターンは実に王道のメタルマナーを踏襲しているし、そこに連なるタイトルトラック「Immortalized」はタイトで硬質なリフとDavid Draimanの畳み掛けるようなヒロイック歌唱で、一聴してDisturbedとわかる完璧さ。

全体としての緩急はついているものの、"Disturbed印"を追求している潔さを感じるし、Davidのボーカルを軸に据えた"歌モノ"のメタルとしても、『Ten Thousand Fists』を上回る最高傑作だと思います。 

プロデュースは前作のようにセルフ・プロデュースではなく、Kevin Churko プロデュース。Five Finger Death Punch や In This Moment の近作を手がけている人ですね。

余談ではあるけど、 前々作『Indestructible』では Faith No More の「Midlife Crisis」を、前作『Asylum』では U2 の「I Still Haven't Found What I'm Looking For」をカバーしている彼らが、今作でカバーしているのは Simon & Garfunkel の「The Sound of Silence」。しかも、ピアノとストリングスをバックにDavidが歌い上げるという謎仕様となっており、これをボーナストラックではなく本編に織り込んでいるのは、実際よくわからない。だが、それがいい

 

  • Label:Reprise
  • Format:CD
  • Release Date:2015/08/21