Disc Review

Most Impressed Discs of 2016

例のごとく年の瀬の大仕事と化している今年のベストディスクですが、ここでまとめて発表します。今年は狂ったように新譜を聴き込んでいたせいもあって、50枚リストアップしました。どう考えても頭がおかしいです。 昨年は5枚ずつの発表でしたが、もはやまど…

Hidden Plastic(히든 플라스틱)『Garçon』

韓国の3人組、Hidden Plastic(히든 플라스틱)が気になる。 lunayul(Synth/Mixing)、Kran(Synth/Perc)MK(Drum)という構成は、クラブのフロア対応のバンドとしてDALLJUB STEP CLUBや80kidzのやってることを想起させる部分はあるものの、低音のバキっと…

Disturbed『Immortalized』

2011年の『Asylum』リリースとそれに伴うUSツアー終了後に活動休止したDisturbed。華麗に活動再開を告げるこのニューアルバムはバンドのアイデンティティを詰め込んだ会心のメタルアルバムではないかと。 前作同様に、冒頭に泣きのインスト曲を入れてくるパ…

Klan Aileen『Dead Surf』

都内を拠点に活動している2人組、Klan Aileenが突如としてBandcamp上で発表した新曲。 <Dead Surf>と冠された21分あまりのこの曲は、ねっとりと粘っこく足元にまとわりついてくるサイケデリックな大曲で、ヘッドフォンで聴いていると立体的な音の配置のせいか、より音の</dead>…

Mountains『Catskill EP』

韓国のポストロック・バンド Mountains の1st EP(3曲入り)。 Ali(Ba.)、Andrew(Dr.)、Stephen(Vo. / Gt.)の3人組で、まだ荒削りな印象は強いが、malegoatやInto It. Over It.あたりを思わせる曲の展開はこのジャンルの音楽が好きな人にとっては好感…

THE NOVEMBERS 『Rhapsody in beauty』

THE NOVEMBERS 『Rhapsody in beauty』 THE NOVEMBERSが前作『zeitgeist』に引き続き自主レーベル”MERZ”からリリースした『Rhapsody in beauty』は、ノイズで美しさを表現したアルバムだ。 作品を支配する耳をつんざくようなギター・ノイズは、例えるなら猛…

FKA twigs 『LP1』

FKA twigs 『LP1』 FKA twigsは、ジャマイカ系とスペイン系のハーフとして生まれ、10代のころからロンドンでダンサーとしてのキャリアを積み上げていた人だが、2012年に最初の音源をBandcampで発表したことをキッカケに注目を集めたシンガーソングライターだ…

ARCH ENEMY 『War Eternal』

ARCH ENEMY 『War Eternal』 2001年、『Wages of Sin』という作品を初めて耳にしたときの衝撃を忘れることはないだろう。泣きのギターメロディーとブルータリティ溢れる楽曲もさることながら、暴虐なデスボイスの主が小柄な、しかも女性であると知ったときの…

Nicole Atkins 『Slow Phaser』

Nicole Atkins 『Slow Phaser』 US・ニュージャージー出身のシンガーソングライター、Nicole Atkinsの3作目。多彩さを増した彼女の楽曲の魅力を最大限に引き出した充実の1枚だ。 MVも制作されているカントリー風味のポップチューン「Girl You Look Amazing」…

Gotch『Can’t Be Forever Young』

まず、実に面倒な作品だな、と思った。CDでの発売に先駆けて、自身がアンバサダーを務めるRecord Store Dayに合わせて12Inch LPフォーマットでの先行発売。しかも、その発売日から1週間はオンラインでの販売もできない。要は真っ先に聴きたければレコード・…

Matt Nathanson 『Beneath These Fireworks』

Matt Nathanson 『Beneath These Fireworks』 US マサチューセッツ出身のSSW、Matt Nathansonの2003年発表のアルバム。 Matt Nathansonのカスれたような哀愁のある歌声と、カラフルで人間の体温をしっかりと感じさせてくれるメロディーが本作の特徴で、聴い…