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【ATATA全曲レビュー】Cannapaceus / ATATA【14】

ATATA ATATA_SongReview Song Review

帰ってきたATATA全曲レビュー(以前の経緯とかはこの辺)。

来週 9/22 にATATAが渋谷 TSUTAYA O-WESTでワンマンライブをするということで、書きっぱなしで溜まっていたATATAの全曲レビューを再開してみようかと思います。

この文章を読んでATATAのライブに来るような奇特な方はいないと思いますし、この文章でバンドを応援というのも違う気がするので、誰かのための暇つぶしにでもなればと思って書いていきます。

 

Cannapaceus

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メンバー(と言っても主に2名)がフザケてTwitterで火を起こし、ATATA ARMYがTwitterギャングと化して盛大に風を吹かす。それは、時にメンバーの誤字ツイートに対してであり、自身の企画ライブやリリースに関するものであったりする。そんなATATAボヤ騒ぎ事件簿の中でも特筆されるべきものの一つが、2015年の2月から3月にかけて勃発した「ATATA、ワンオクのコンテストに応募するの巻」だろう。

これは、2015年2月11日に新作『35xxxv』をリリースしたONE OK ROCKが開催する全国アリーナツアーのサポートアクトを募集するというもので、一般の投票とメンバー選考によって選ばれた1組のバンドが、ONE OK ROCKの全国ツアーのどこかでサポートアクトとして同じステージに立てるというものである。

当時のONE OK ROCKと言えば、前年(2014年)には北南米とヨーロッパでライブを開催し、日本国内でも横浜スタジアム2デイズを開催できてしまうような紛れもないビッグアクトである。『35xxxv』というアルバムも、プロデューサーにはJohn Feldmannを迎えてアメリカでレコーディングされた力作であって、個人的な話になるが、John Feldmannと言えば、The Usedの1stとかStory of the Yearの『Page Avenue』、Saosinの『In Search of Solid Ground』など、私の高校〜大学時代を彩った数々のアルバムを手がけた名プロデューサーであり、私からすれば神にも近い存在である。

そんな神にプロデュースされるようなトップバンドが仕掛けたコンテストに、(主にキーボードの鰯さんのせいで)ATATAというおじさん6人組は応募してしまったわけである。詳細は省略するが、この一件はTwitterを中心に大いに盛り上がりを見せ、最終的にATATAは3,805票を獲得して、全体の2位となる得票を獲得した。特に、最終日の投票終了直前の局所的な盛り上がりと一進一退の攻防は、さながら国政選挙の選挙特番を見ているかのようでもあり、実に痛快な時間だったことを覚えている人もいるだろう。

結果的には(当然のように)若手バンドがグランプリに選ばれてコンテストは幕を閉じたのだが、このコンテストへの協力の御礼のような形で発表されたのが、この「Cannapaceus」。ATATAが現在までに発表しているオリジナル曲の中で唯一メンバーによる作曲ではない曲だ。

作曲はcurveの羅悠靖、先日のATATAの全国ツアーでも横浜公演にシークレットゲストとして登場した言わばマイメン、同朋とでもいうべきバンドのフロントマンである。

この曲はcurveの「Cry Hand」という楽曲をベースに生み出された曲で、一時期、バンドが構想として掲げていた外部ライターの作曲のみによるミニアルバムという構想の一端と言えるだろう。

今ではすっかりATATAのメロウサイドを代表する1曲となっているが、その実、メロディーのテイストとしては、ATATAのソングライティングの色、主として奈部川さんや池谷さんのそれとは異なった感触があることがわかる。特に、マイナーキーのコード進行に乗るメロディーの奥行きのある優美さは羅さんらしさを大いに感じるところだ。

 また、日本画家の黒石千恵子さんによるジャケットおよび歌詞カードで使われている灯台をモチーフにした絵は、"cannapaceus"、"canvas = キャンバス"の語源となったラテン語を冠するこの曲のビジュアルイメージを支えている。

最新曲の「Rise and Falling」が夏の終わりを描いているのとは対照的に、この曲は明け行く冬を歌っているような1曲だ。

あと少し此処にいる この夜は明けるから

目を閉じて君を描く 象どるフレーム

 


2016.9.22 (祝・木)
渋谷 TSUTAYA O-WEST

ATATA Presents [ATATA ONE-MAN SHOW!!!]

open 17:00 / start 18:00
前売 2,500yen / 当日 3,000yen (ドリンク代別) 
【Ticket Information】
  イープラス:こちら
  ローソンチケットこちら
  チケットぴあ:こちら
※チケットは新曲のダウンロード機能付きです。